━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  Le Vin Nature フランス自然派ワインニュース  (3/19 2007)
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Le Vin Nature フランス自然派ワイン通信
Francois DUMAS (2007年3月19日)

--------------------------
Le Vin Natureは自然派ワインやワイン業界の動向をニュースレターとして配信しています。
--------------------------

今日の格言・名言

" Un viticulteur de mes amis, au debut des annees 70, posssedait un cheval en companie duquel il labourait ses vignes; a la fin des annees 70, le tracteur remplaca le cheval: bien; mais, maintenant, ce sont les desherbants chimiques qui ont remplaces tout et ON NE LABOUR PLUS...
Alain Braik 1983.

「70年代初め、私の友達のブドウ栽培者はブドウ畑で働くために一頭の馬を持っていた。70年代末、トラクターが馬に取って代わった。それはいい。しかし今、化学除草剤が全てに取って代わり、もはや働くことはなくなった…」
1983年 Alain Braik 

--------------------------

Des fruits biologiques contre le cancer ?
有機の果物は癌に効果有り?

有機の果物と野菜は、普通の野菜や果物よりも癌をよく防止すると、イギリスの2人の研究者が発表した。Salvestrolsという癌細胞だけを破壊する化合物が豊富に含まれていることによるという。

イギリスの2人の研究者は、癌を防止することができる新種の植物性物質を発見した。彼らはそれを、ラテン語で"salvestrols de salvius"、「救済するもの」と名づけた。Daniel Burke教授は、治癒の反応を基に、病気の毒性の無い治療法を探していた。現実に、人間の体の中では、ある細胞が毎日のように癌細胞の増加を引き起こすが、体の抵抗作用がすぐに癌細胞を排除する。Burke教授は、まず1997年にCYP 1B1という無名の酵素を発見した。CYP 1B1は一貫して癌細胞だけに見つかる。幾つかの研究所がそれを実証した。

同じ "CYP"の部類に属するほかの酵素が、通常の細胞組織の中では、解毒作用の経過に関与することから、Burke教授は癌細胞内のCYP 1B1が癌に対する人間の防御手段に属するものではないかと自問した。彼は、新しい化学治療(可能ならより極端ではないもの)を見つけるためにイギリスのDe Monfort大学のGerry Potter氏と連携した。実際、化学療法に用いられる毒素は腫瘍を殺す。しかし、この毒素はまず血液を、そして消化器官を通過し2次的な痛みを引き起こす。よって、研究者にとっては、癌細胞の中でCYP 1B1が存在するとき、その場で毒素となり、かつあらかじめ体の他の箇所を汚染しない分子を作り上げることが問題となっていた。Burke教授とPotter氏は、したがってDMU 212という新しい治療法を作成し、製剤会社に販売した。現在この製薬会社がこの治療法を試している。

この研究は、CYP 1B1が植物性化合物に影響を与えることを明らかにしていた。Potter氏は菜食主義による食事療法の好意的な反応を説明することが出来るだろうと直感した。実際に1992年以来、緑の葉の葉酸と野菜と果物の酸化防止物質(ビタミンC、EとプロビタミンA)が癌の個体群を防止することは知られている。以来、抗癌効果のある多数の植物性分子を発見した。有名なブドウの葉やブドウ、ワインのresveratrolなどである。そのうえ、2002年から、Burke教授とPotter氏は、British Journal of Cancerに、resveratrolはCYP 1B1が存在する状況では、よく知られた毒性のある細胞で、すでに化学療法に使われているpiceatannolになることを発表した。

2人の研究者はCYP 1B1の存在により、細胞の破壊者となることができる他の植物性生産物を突き止めた。彼らは、それらをSalvestrolsという名前のもとに指定した。50種あるという。彼らは、既に23種類を確かめ、果物、花、そして根から分離した。イチゴ、オレンジ、みかん、ブドウ、ピーマン、なす、オリーブ、バジル、セージ、タイム、ローズマリー、ミントなどからである。Burke教授は研究が経済活動からあまりにもかけ離れたため公共の融資を得られない状況に達したため、引退して2004年にNature's defense (www.naturedefence.com)という民間の研究所を創立した。研究所の資金は、個々の寄付や、インターネットで販売しているオレンジやイチゴ、ブドウの高度に濃縮したsalvestrols(300キログラムの果物に匹敵する)の売上から成り立っている。民族植物学士のAnthony Danielは、もっともsalvestrolsが豊富なオレンジを見つけるため510種類もを研究したと言う。なぜなら現代の選別はより甘い果物を得ることを追い求め、一方でsalvestrolsは苦味があるからだ。配給社側は苦味を避けるため、清澄という単純な方法で、果汁からsalvestrolsを取り除く、なぜならsalvestrolsは頻繁に果実の皮に集中しているからだ。

漿果を醗酵するフランスの赤ワインが、すぐに遠心機を通す新世界の赤ワインよりも多くのresveratrolを含んでいるのはそのためです。最後に、Nature's defenseは有機農法による生産された植物は通常のものよりも平均30%以上のsalvestrolを含んでいると推定する。2003年に雑誌"La Recherche"で発表されたAFSSA (agence Francaise de securite sanitaire)の研究では、agriculture biologiqueにより生産されたワインは、それ以外のワインよりも平均26%多くのresveratrolを含んでいると明示していた。

それは当たり前のことだとBurke教授は説明する。ブドウの木は例えば、べと病(mildiou)が発生時に防衛策としてresveratrolを生産する。しかし、もしブドウの木に殺菌剤を使用すれば、べど菌の発生は起こらないが、resveratrolの合成も起こらない。それは、既に科学的に、アメリカ品種のブドウであるmuscadine Vitis rotundifoliaで証明されている。

今日、研究所はイギリスの有機農業の認証機関であるSoil Associationと話し合いを進めている。そして、未来の農業に関して、Jardin Botanique Royal de KewのEdenプロジェクトに参画し、抗癌性物質について様々な生産物を研究している。

sources: Novethic, La Recherche

結論:癌から自分を守るため、agriculture biologique et biodynqmiqueのフランスワイン(同様に有機栽培の果物と野菜)を飲みましょう。

--------------------------

Une nouvelle tournee pour le Marche aux vins bio de Montreuil
Le Marche aux vins bio de Montreuilの新ツアー

Ile-de-Franceの全てのワイン愛好家がこのイベントを待っている。5回目のMarche aux vins bio de Montreuil-sous-Boisが、フランスのフラメンコの中心地であるPlanete Andaluciaで3月24日(土)に開催される。

この一大行事は活気溢れ、晴れやかだ:ルビーから紫紺、白から甘口のオークル色、玉ねぎの皮色から輝くロゼ、上品で数え切れない泡…。全てのワインはフランスで最も有名なワイン地域(Bordeaux, Bourgogne, Languedoc, Alsace, Champagne, Val-de-Loire, Beaujolais, Languedoc, Muscadet…)、もしくはあまり知られていないが同様に刺激的な地域(Cahors, Gaillac, Bergerac, Ariege, Nievre…)そしてさらにイタリアやギリシャからやってくる。ブドウ栽培地の素晴らしいツアー:全部で約30のブドウ栽培家。全て素晴らしい、そして全てビオ、なぜならワインが好きであるため、人生が好きだから…。

昨年、Marcheの出口で一人の女性が「素晴らしい1日を過ごしたわ」と言った。彼女のカートは魅力的なワインで満ちていた。それは理解できる:私達はそこにいたから。だから、今年も行くだろう。

--------------------------