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  Le Vin Nature フランス自然派ワインニュース  (10/26 2007)
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[ブドウ栽培・ワイン醸造]
ヨーロッパの有機ワイン・様々な醸造実践 2007年10月

有機醸造についてのEUルールを作り上げ、現行の方法を改善するために、
欧州ビオワインプログラム“オルワイン”はヨーロッパで行われている有機醸造の
状況を検証する。


数年前からヨーロッパの有機ブドウ栽培者に非常に待たれていた、有機醸造を
はっきり規定する統制が、やっと2009/2010年までにできる予定となった。
有機製品の加工について規制している共同体ルールCE2092/91では、有機ブドウの
醸造また醸造添加物を規定していなかった。それに、新しい有機製品のルールは
明確な条項を記せず、単純にワインだけを語っている。欧州委員会はこの溝を自覚し、
醸造についての欧州ルールを定め、そして加盟国に共同の基準を定めるため、
2006年からプログラム作成に取りかかることになった。

オルワイン“Orwine”(英語の有機ワインの名称Organic Wineから)と
命名されたこのプログラムは、まず初めに、ヨーロッパの有機ブドウ栽培者の
実践及びヨーロッパ連合で様々に存在している醸造ルールを識別した。加盟国に
より、違うところが多いためだ。

有機農法専門協会およびフランスのオルワインコーディネーターである
モニク.ジョニス氏は「幾つかのビオの指示書はかなり直接的であり、認可された
添加物表示を含んでいる」と言う。「連邦政府が強制的ではない憲章を制定した
ばかりのスペインを除き、全ての憲章は民間のものだ」と語った。


非常に異なっているSO2認可量

添加物に関しては、「何一つの、あるいはほとんどのルールは、人工酵母に頼ることを
禁止していない」という。オルワインの試みとして、2,500人のヨーロッパ有機生産者に
行った調査によると、活性乾燥酵母を使用は、フランスよりも(51パーセント)ドイツ、
イタリアまたスイス(約80−90パーセント)で、流布している。一方で商業用細菌は、
有機生産者の68パーセントで使われているが、フランスでは僅か8パーセント及び
イタリアで17パーセントであった。「人工酵母の認可、また酵母への窒素供給やSO2の
最高認可量に関しては、各国の相違がある。しかし、実践に関しては正反対の訳ではなく、
相違は概して土壌要因や気候要因に関係している」

例えば、ドイツやオーストリアやスイスのような国では、有機醸造で認可されている
SO2添加量が、特別の気候条件や衛生条件、および甘口の白ワインを大量に
生産しているため、イタリアよりも高い。質問されたドイツ有機生産者の77パーセントは、
ワインのSO2含有量が60-120 mg/lであると言い、これに対してイタリアは45パーセントだ。
さらにドイツ生産者の10パーセント以上はSO2含有量が120 mg/l以上ということだ。

SO2含有量を削減の可能性ということが、オルワインの一つの研究基本路線であるが、
オルワインはまた、有機ワイン醸造のやり方を改善するという目標も持っている。
フランスでは、ワイン専門協会がその件について研究し、特に他の化学薬品
(葡萄・国際機構及びヨーロッパ連合に認可さディメチル二炭酸塩)や技術
(接線濾過・高速低温殺菌)を鑑定した。改善可能性は実験室でテストをされる。
それらの大部分は、フランスやヨーロッパの他の国の有機ブドウ畑で実験される。
より良い醸造方法の研究は、醸造有機ワイン市場の拡大を可能にするだろう。


オルワインのプログラムは2009年2月に完成する予定。コーディネーターによると、
有機生産に関する2007年の新ルールに有機醸造に関する欧州のルールが
組み込まれる可能性が高いという。

参考:Viti-net

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[その他・ニュース]
有機製品はフランスの食文化に定着

ビオエージャンシーバロメーター(Barometre Agence Bio)第4版は、有機製品に
対するフランス人の2003年からの考え方の変化を明らかにしました。

まとめ − 有機製品は、ますます、フランス人の食料習慣に定着している。
2006年には10人中の4人は、少なくとも月に一度は有機食品を摂取していたそうだ。
23パーセントは週に一度、7パーセント毎日有機製品を買っていたということだ。

一方で、調査によると、有機製品は同時に固定客を得ること、及びお客を募る
ことを可能にする。有機製品の消費者/購入者は、平均して約9年前から有機製品を
買っていて、28%の人々は少なくとも3年前から消費しているという。

有機製品への選択肢も広がっている。2005年では平均して約4.4種類の有機製品を
購入していたが、現在は5種類を購入している。つまり、購入者・消費者の
24パーセントは消費を増やすつもりで、一方で71パーセントは同じペースで
有機製品を買おうとしているそうだ。従って、有機製品の市場は一定の増加を
期待でき、様々な社会階層まで広がる可能性が高い。

この傾向は、16億ユーロと評価されている有機製品の進展を反映している。
1999年から、有機製品市場全体は9.5パーセント平均で増加した一方で、食品全体の
市場は年間で3,6パーセントを増えている。


参考:millesime bio
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