━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  Le Vin Nature フランス自然派ワインニュース  (3/3 2008)
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

[環境]
重量の重いワインボトルを批判

世界的に著名なワイン評論家であるジャンシス・ロビンソン氏とオズ・クラーク氏が
重量の重いワインボトルを批判している。


ロビンソン氏は、彼女の会員制ウェブサイト上で重いワインボトルに注目して、
'name and shame'キャンペーンを開始した。彼女は「特集を紹介したいと思います。
ここでは、愚かしいくらい重いボトルを使っているワインにあなたが出会ったら
そのワインを紹介して恥をかかせます」と書いた。


またバルセロナの地球温暖化とワインの国際会議でクラーク氏は、高級ワインを生産する
ワイナリーが、環境的配慮に無責任に重いワインボトルを使用する習慣を強く批判した。
クラーク氏は「空のボトルの重さが、他のワイナリーの満タンのフルボトルと同じ重さで
あるのは、もっとも大きなナンセンスの一つだと思う」と語った。


British Glassによれば、イギリスでは、平均的なワインボトルの重量は500グラムである。
(British Glassは、イギリス政府のWaste and Resources Action Programmeを行っている団体)
同団体によれば、軽量のワインボトルを利用すれば、ガラス廃棄を20,000トン減らすことが
出来るという。


高級ワインメーカーは、重いワインボトルの利用をやめることには乗り気ではないが、
専門家たちは考え直すように迫っている。クラーク氏は、「気候変化はまさに始まった。
怖く同時にぞっとすることであるが、企業は社会的意識持てば、そこから多くの利益を
生むことが出来る」と語る。


ボトルの軽量化に取り組むことは2つの有利点を兼ね備えている。ワインメーカーは、
自身を環境問題に敏感であると宣伝でき、また輸送コストを減らすこともできる。


(ソース:Decanter.com)
−−−−−−−−−−−−−−−−−

[環境]
ボルドーの著名人は気候変動に対して強気の姿勢

ミッシェル・ローラン氏やブルーノ・プラット氏、他のボルドーの著名人は、気候変動は
ボルドー地域にポジティブな影響があるかもしれないと主張する。


2008年の地球温暖化とワインの国際会議では、プラット氏やローラン氏、コンサルタントの
パスカル・シャトンヌ氏、醸造学者のジャック・ラートン氏は、地球温暖化は、過去には
無理だった可能性を提供してくれるだろうと語った。


ボルドー2級のCos d'Estournelの以前のオーナーであったプラット氏は「Cos d'Estournelの
過去10年のヴィンテージは今まで出一番良いものだ」と語った。「1970年代は、全ての
ヴィンテージで補糖が必要だった。1990年代は、半分のヴィンテージで補糖と逆浸透膜を
使わなければならなかった。今日、全てのヴィンテージで何もする必要が無い」


またラートン氏は、「ボルドーには大きな可能性があると思う。しかしながら、私達は水の
問題に取り組まなければならないだろう。具体的には、灌漑を認可する可能性だ」


ローラン氏は、気候変動がどのような影響があるかや、マイナスの影響を語るのは
まだ早すぎると強く主張した。「今日のワインの味が変わったのは数多くの要因の
せいだろう」「地球温暖化の影響は誇張されている」とし、彼は剪定方法や
科学・技術の進歩、そして味覚の変化を指摘した。


そして「気候変化が起きているのは分かっているが、これは今日のワインの
生産方法へ影響はしていない。以前よりも糖分があるが、これは今、私達が糖分を
欲しているからだ。私達は絹のようなタニンを求めているが、それはブドウ畑で
上手く働いているからだし、未熟なブドウを取り除いているからだ」と語った。


地球温暖化だけをより熟して果実味の多いワインの流行の犯人とすることは不可能で
あるとして、ローラン氏とラートン氏は、フランスやスペイン、ベルギーまでの
10種類のブラインドティスティングを催した。マスターオブワインを含む約350人の
出席者はブドウ品種や国、地域を認識するのに苦労した。


彼らはまた、ワインメーカーは地球温暖化の悲惨な影響に備えて、他の認可されている
ブドウ品種の再導入を考慮することを提案した。プラット氏は「カヴェルネ・フランと
プティ・ヴェルドは大きな可能性がある。また、カルメネールはどうだろう。
フィロキセラの前は、メドックではとても重要なブドウ品種だった。現在チリでは偉大な
ワインを作っている。未来は、また生まれ故郷に帰ってくるかもしれない。マルベックも
アルゼンチンでは素晴らしいワインを作っているのを知っている。なぜ、ここに
呼び戻さないのか。ボルドーの未来には自信を持っている」と語る。


シャトンヌ氏は過去20年間の温度上昇は確かに人間の経済活動に関係があるが、
ワインメーカーはこれらの問題をコントロールする技術を使うことが出来るだろうと
語った。しかしながら、彼は「温暖な冬とより暑い夏、そして冬と夏の水不足、
この組み合わせはワインメーカーがコントロールすることをより難解にさせる」
と付け加えた。

(ソース:Decanter.com)
−−−−−−−−−−−−−−−−−