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  Le Vin Nature フランス自然派ワインニュース  (4/1 2008)
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[環境]
EUワインは“規則正しく”汚染されている

新たな研究によれば、ヨーロッパのワインは、
“規則正しく”殺虫剤に汚染されていることが分かった。


環境保護団体のPesticide Action Network (PAN) Europeは、EU内の40種類の
ワインを調査した。そして、その大半のワインが数多くの殺虫剤の残留物を含んで
いる重要な証拠を発見した、と発表した。


調査結果によれば、分析された一般的なワインの全てが、殺虫剤の残留物を含んでおり、
その内の一つは10種類の殺虫剤の残留物を含んでいた。


PANヨーロッパの研究では、ブドウはヨーロッパで流通している食物の中で最も汚染されている
食物の一つであり、事実上、他の農作物よりも多い化学殺虫剤を含んでいるという。


試験結果では、それぞれのサンプルワインは平均して4種類以上の殺虫剤の残留物を含有、
全体を通して24種類の殺虫剤残留物が発見された。


PANヨーロッパのElliot Cannell報道官は「ヨーロッパワインの殺虫剤の存在は発展中の問題だ。
多くのブドウ栽培者は危険な化学殺虫剤を選んで、伝統的な病害対策を行わなくなっている。
この傾向は、ヨーロッパワインの質に大きな影響を与えている。2つに3つのケースでは、
この研究で確認された殺虫剤の残留物は、ヨーロッパのブドウ生産の主流に採択された
化学製品に関係している。」と語った。


また、フランスの農業省による最近の報告では、15種類の殺虫剤が規則的にブドウから
ワイン生産の中に移転していることが確認された。


ソース:Harpers (2008年3月27日)
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[環境]
ワインの中の殺虫剤:ブドウ栽培・ワイン醸造家は報告を“無責任”と批判

先週金曜日、ヨーロッパのワイン生産者は、伝統的なワインの中に殺虫剤の
残留物が規則正しく入っていると警鐘する報告を“無責任で不安をかき立てるもの”
のようなものだと告発した。


殺虫剤に対する行動を行っている環境保護団体PAN-Europeは、フランス、オーストリア、ドイツ、
ポルトガル、南アフリカ、オーストラリア、チリからの40種類の赤ワイン
(34種類の伝統的ワインと6種類の有機ワイン)の分析結果を発表した。それによると、
有機農法ではないワインの全てが汚染されていることが判明したという。
全てのワインが平均4種類以上の殺虫剤の残留物を含んでおり、もっとも疑わしいものは
10種類の残留物を含んでいた。


分析で認められた汚染のレベルはブドウに認められている制限値を超えてはいないが、
水道水内に許容されている値よりも甚だしく高いものだった(
あるケースでは5800倍高いものだった)、とPANヨーロッパは明確にした。


この発表に対して、ヨーロッパの主要な農業団体COPA-COGECAの事務局長Pekka Pesonon氏は
「この40種類のサンプルワインが本当に代表的なものであるのか疑問を呈したい。
ヨーロッパでは平均184,000,000ヘクトリットルのワインを1年で生産していることからして」と
疑問を抱いた。


「サンプルワインから検出された植物衛生用製品の残留物は、全て認可された製品の残留物であった。
加えて、残留物の量は、科学的に安全とされる限界値よりも明らかに少なかった」と彼は強調した。
「この報告によって引き起こされた警鐘は、消費者に不安を引き起こすだけだろう。
これは完全に根拠が無く、不適切であり、無責任である」とPesonen氏は結論付けた。


24種類の殺虫剤が、この小さい調査で確認された。その中の幾つかは、発癌性物質の可能性や、
生殖機能や成長に有害、内分泌作用を混乱させるものである。ヨーロッパ議会では、
昨年10月に最初に、殺虫剤に対して、確実にヨーロッパを保護するための強化策を検討した。


ソース:Viti-Net/AFP (2008年3月28日)
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